はじめに、
「清く正しく美しいジャズを好む紳士淑女の方は読まないでください」

 

 LateSet Records レーベルコンセプト 

ニューヨークには、世界各国、アメリカ各地から実力のあるミュージシャンが集結している。天才といわれる奴、メジャーメーカーからの誘いにすら音楽性の違いを理由に絶対に乗らない奴、全米でも屈指のコンサートで優勝した奴、奴らは純粋に音楽バカであり、金、名前、コマーシャリズムには絶対に迎合しない。30代後半になって奨学金をもらい、音楽学校に行けると子供のように喜ぶ天才ギタリストもいる。 奴らはプロミュージシャンとして凄まじい生活をしている。昼間は、生徒として音楽スクールに通う反面、先生としても生活費のために楽器を教える。そして、夜になると、少額のギャラでライブハウスやレストランで演奏をする。

しかし、ニューヨークには、観光客や一般客には余り知られていない、夜遅くから始まるアンダーグラウンドのライブというものがある事をご存知だろうか? プロミュージシャンとして少しのギャラを稼いだ後に、ビッグネームミュージシャン目当ての観光客や一般客が帰った後のライブハウスに集まり、オーディエンスの人数がどうであろうと、真剣勝負のセッションを始める。その演奏は時に激しくもあり、時にはニューヨークのミッドナイトに吹く風のように生暖かく、とてつもなく優しかったりする。それを一言で表現すると “Cool”。 “Late set”とは、ニューヨークの夜遅くから始まるライブの事を指して言う言葉である。Late set に集まる奴らは、全員 “Cool” であり、演奏する音楽に感じることも “Cool” 。そんな奴らの演奏を収めたのが、LateSet Recordsである。

LateSet Records は、清く正しく美しいジャズが氾濫する今の世界、特に日本のような国では、受け入れられないかもしれない。しかし、場末のライブハウスに集まる “Cool” な奴らの “Cool” な演奏に耳を傾ければ、アスファルトの裂け目から生まれ出た雑草のように力強く、心和らぐミッドナイトジャズ(Late set)の匂いを少しでもかぐ事が出来るかもしれない。

LateSet Records に参加してくれた、とてつもなく“Cool” で Happy な奴らに感謝。

 

LateSet Records レーベルオーナー